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ケンショー

2023/04/21

天理市小路遺跡における古墳時代後期の井戸祭祀と斎串の問題

 本研究は、奈良県天理市小路遺跡における古墳時代後期の井戸(SE02)とそこで行われた祭祀遺物である斎串について問題提起する。本井戸は縦板組み横桟隅柱型の井戸で、大和地域でも稀なタイプである。そして本井戸の下層から斎串が2点とその他同種の木製祭祀具が12点出土した。出土状況から古墳時代後期のものである。今回は同時期の斎串の類例を再検討した結果、斎串は古墳時代後期に遡り、かつ小路遺跡での例は大和における初源的な斎串の一つとしての重要性が判明した。

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