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ケンショー

2023/04/21

縄文早期後葉の東海系土器の岩石学的分析:愛知県南知多町天神山遺跡の資料

縄文時代早期後葉の東海地方では地域性の強い土器型式が展開し、近畿・北陸・関東にも影響を及ぼしたことが知られている。この背景にある社会交流に関する基礎データを得るため、本研究は天神山遺跡(愛知県南知多町)から出土した縄文土器の岩石学的分析を行った。当遺跡は縄文時代早期末頃に相当する少なくとも10種類の連続した土器型式が出土し、7600–7000 cal BPという14C年代が得られている。このうち、上ノ山Ⅰ式、入海Ⅰ式、石山式、天神山式の土器片(合計30点)をサンプルし、薄片を作成して偏光顕微鏡下で胎土中の砂の構成種と量比を計測した。結果として得られた岩石鉱物組成を用いて対応分析を行い、土器型式と胎土の構成成分の関連度をマッピングし検討した。

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