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トピック詳細

考研_常任委員会

2023/09/29

考古学研究会の財政状況について

会誌278号(2023年9月号)に本トピック同題で詳細を掲載しましたように、考古学研究会の財政状況は厳しく、会収入を増やすか、事業経費を抑制して会運営を縮小するか、早急に決断しなければならない現状にあります。2024年度総会の議を経て、2025年度から具体的処置を行うべく、常任委員会において議論を重ねています。会誌にて現状を確認いただいた会員諸氏からも広く意見をいただきたく、本トピックを用意した次第です。コメントという形で、考古学研究会の将来展望に幅広い意見をお寄せください。

コメント 4件

徳富孔一

# 01

誰かが口火を切らないと始まらないと存じます故、私がその任を。
まず、この会員減少による財政難という課題は、2010年代前半にはすでにございましたが、会費値上げでも抜本的には解決にならなかったということで、その2010年代前半から現在までで、「なぜ考古学研究会が好まれないのか」に正面から向き合った議論がなされたのでしょうか?つまり、これまで入会していなかった新規層(特に新しい学生)を1つのターゲットするのは理解できますが、現役世代で退会されていく方々の意見を拾い上げたことはございますでしょうか?おそらく、新規層(新規学生)だけをターゲットにしていては埒があかないと存じます故、現役世代で入会されていない方々をターゲットにしたり、入会してたけど退会された方々をもう一度引き込むアクションを起こしたりしない限り現状の運営体制を続けることは困難だと存じます。それ故、退会された方々にこそ、考古学研究会を継続させていくための意見が多くあるように存じます。ですので、会員に問うのも確かですが、考古学研究会から人が離れていっているところに目を配るべきだと存じます。これは、常任委員会の中で、匿名でアンケートを取っても、少しは分かるかと存じます。
結局、その好まれない考古学研究会の体質が改善されなければ、抜本的な解決にはならないかと存じます。会費を上げても、1000~2000人規模の会に構造を替えても、会員は減りますし、入りません。

徳富孔一

# 02

続けてですが、雑誌を揃えるのは今の時代、あまり好まれないです。ですので、入会したら退会するまで雑誌がたまってしまいます。それが様々な会でも好まれず、欲しい号だけでいいという意見が多いです。
そのことを踏まえまして、会員を区分して、「電子会員」、つまり会員資格は従来通りですが、紙媒体の雑誌を送らない会員を新設するというのが一案あります。そのためには、会誌の電子版を用意しないといけませんが、電子版閲覧専用で会員資格はある「電子会員」を新設してはいかがでしょう?これにより、家に会誌がたまるのを好まない会員の方々は移行される気がします。そして、発行部数が削減できます。
逆に「通常会員」は、紙媒体も受け取りますし、電子版も閲覧できる会員です。
もし、「電子会員」をある程度の会費で新設されれば、これまで広がりに欠けていた人々に興味を示していただけるかもしれません。
紙媒体の会誌がたくさんになるのは、今の時代、好まれないので、そういう方々へのアクセス手段になるかと存じます。

徳富孔一

# 03

収入としては、焼け石に水かもしれませんが、個人的に例会は対面開催とオンライン開催を分けたが良いと存じ、各地の例会はとりあえず収入に関していろいろ議論もあるでしょうから、ここでは置いておきますが、例えば「オンライン例会」という日本全国や海外考古学まで視野に入れた例会を新設し、その際、Peatix( https://peatix.com/ )などを用いたオンライン決済システムでの参加チケット販売(会員/非会員で価格に差をつけても良い)を行い、それで収入を得る手段もあります(Peatixの手数料は収益から引かれます)。
会費値上げも1つの手段ですが、収入を得る(かつ色々支出が嵩まない)会を多く開催するのも1つの手段です。幸いに、「考古学研究会」は「日本」と冠していないため、地域を日本に限定する必要もございません。地域に根差した例会というのも1つの在り方ですが、広い地域を対象にする例会があっても良いように感じます。その際、オンライン開催というのは都合が良いものとなります。

吉田 広

# 04

多岐にわたるご意見・ご提言ありがとうございます。会員減に対し、学生を中心とした若手世代の新規入会だけでなく、現役世代への働き掛けの重要性のご指摘、退職世代も含め、十分に意識しながら具体的対応を講じていきたく思います。また、「電子会員」やオンライン決済システム利用についても、会運営の中で重要な検討事項と認識しております。12月号には新たなつうしんを掲載いたしますので、そちらを確認いただき、さらにご意見をお寄せいただけましたらさいわいです。