お知らせ


ICOMOSヘリテージアラートを受けて


 北九州市の初代門司駅遺跡は、現代の門司の基礎をなす重要な歴史的環境の一部です。考古学研究会は、「初代門司駅遺構の保存を求める11学会合同要望書」(2024年5月21日)により、調査に基づく遺跡の保存と活用を要望しましたが、この要望は受け入れられず、開発計画の再検討はいただけませんでした。

 このような事態に対して、去る2024年9月3日に、ICOMOS会長から、「北九州市初代門司駅遺跡に関するヘリテージアラート」が発出されました。遺跡内において進行中の開発事前発掘調査と複合公共施設の建設を一旦中断すること、遺跡の文化財価値を総合的に評価するため、学識経験者との協議を速やかに開始すること、市民、専門家、学識経験者と開かれた対話を行い、遺跡の保存について協議することなどが求められています。

 考古学研究会は、ICOMOSによるヘリテージアラートを支持し、北九州市をはじめとする関係諸機関にその要請を真摯に受け止め、善処されることを希望します。

2024年10月12日
考古学研究会常任委員会




ICOMOS:北九州市初代門司駅遺跡に関するヘリテージアラート